立ち上がりからドイツは相手を意識しすぎていた様な気はした。ある程度、ボールを相手に持たせた上で試合運びをするのはドイツがこの大会でやってきていた事ではある。それでも素早いプレスでボールを奪って居たがそのプレスの位置が随分と低い位置になっていた。そのおかげで中盤に広いスペースが生まれスペインに自由にボールを支配された。
2年前のユーロ決勝でのイメージが強く残っていたのだろうか・・・、ドイツの戦い方にはこれまでの試合とは明らかに違いが生まれていた。
中盤で圧倒的に支配していたが最後の部分で崩せないと言う所で言えばスペインにも手詰まり感は見て取れていた。あれだけパスを回してゴールに迫ろうとしているのに最終局面では結局ビジャ頼みと言うのが実情だろう。本来ならトーレスらが前線で張った上でビジャが動き周りその上でイニエスタやシャビなんかが追い越して迫ってくるのが本当なんだろうが、この大会においてはそこには程遠い。結局はセットプレーからの得点のみで終わり、得点後はドイツが攻撃を強めた為に引きまくった上で守備に注力する事になる。
ドイツは、結局終始トーマス・ミュラーの不在が響いたと言って間違いない。エジルとともにドイツの躍進を支えてきた選手だっただけに出場停止は痛かった。彼が居ればドイツの攻撃はもう少し違った物になっていたはずだ。もう、ミュラーは完全にドイツになくてはならない者になった。
まだ終わっていないが、この大会の主役を上げるのであればトーマス・ミュラーは第一候補である事は間違いない。
ドイツ 0-1 スペイン
Goal:カルレス・プジョル(ESP)