強い、ドイツは強いな。
大会前にバラックが怪我で離脱した時には今大会のドイツは無いかなと思っていたけどそうじゃなかった。ここに来てドイツにニューヒーローが生まれた。トーマス・ミュラーだ。エジルもそうなんだけどミュラーのインパクトは強烈に感じた。ポドルスキーやシュヴァインシュタイガーらの中堅所の選手が支えて居るとは言ってもミュラーの存在は大きい。02年を若手として参加し04年に主力となった選手達と初めて大会を迎える若手の選手達の融合と世代交代が上手く進んでいる。
徹底した組織的な守備をしてボールを奪うとショートカウンターで一気に決める。シュヴァインシュタイガーもポドルスキーも守備に戻り対応する。ボールを奪えば攻守の切り替えが素早く速攻を仕掛ける。ドイツらしい戦い方を終始展開していた。
それに対してアルゼンチンは、大会当初から個人頼みの色濃い戦い方をしていた。幸いにしてマラドーナによってまとめられては居たが、キープレーヤーのメッシが大会を通して何も出来なかった事がアルゼンチンの全てを物語っていた。イグアインやテベスが孤軍奮闘するものの結局は攻撃は必ずと言っていいほどにメッシを経由する戦い方をしていた為にメッシの不調がアルゼンチンの機能不全を起させていた事は間違いない。それでもグループリーグを調子良さそうに突破出来たのはメッシの不調を周りの選手が個人技でフォロー出来るレベルだったからと言えるかもしれない。アルゼンチンはここまで強いチームとは対戦がなかった。ここまで来ると流石に小手先ではどうにもならなかったな。
この大会の主役候補と思われていた選手達の不調で主役不在の大会になりかけていたが、ようやくドイツに新たなヒーローが生まれてきた。彼等が残りの試合をどう戦うのか楽しみである。
そして、この試合の2ゴールでクローゼがワールドカップ通算14ゴールをマークしゲルト・ミュラーに並んだ。ロナウドを追い越すチャンスはまだまだ残ってる。
アルゼンチン 0-4 ドイツ
Goal:トーマス・ミュラー(GER)、ミロスラフ・クローゼ(GER)x2、アルネ・フリードリッヒ(GER)