いろいろ問題があるのは事実なんだ。
でも、今は浦和のサッカーを根本から作り直している過渡期でもあるんだ。
今までの浦和の根本には、オジェックの作り上げた強固な守備からのショートカウンターのサッカーが色濃く根付いている。02年にオフトが基礎から作り直してもその礎は変わらなかった。
僕らは、それが限界に来ている事を昨年悟ったはずだ。ギドが大々的にフィンケ起用に反対の声を上げても、僕らはフォルカー・フィンケの起用を切望した。浦和のサッカーを攻撃的で魅力あるモダンなサッカーへとスタイルを変貌させる為に。
今、選手達はもがき苦しみながら変化へ対応させようと頑張っている。今までやっていた物と違う事をしなければいけないのだから一朝一夕では完成など出来ない。今まで体に染み付いた物を全て捨て去り新しい物を吸収しようと踏ん張っている。
チームは、若手とベテランの選手の間での求めるべき事への摺り合わせが完全じゃない。若手は新しい物をどんどんと吸収しそれをピッチ上で表現しようと動きだしている。ベテランは古い物を壊しきれて居ない。そこにチームとして意識のズレが生じ、選手間の連携は失われバランスが崩れ崩壊する。この崩壊へのプロセスこそが重要なんじゃないかと思う。
何かを変えようとする時、そこには痛みや我慢が必要になる。
僕らは、今我慢し耐える時期なんだと思う。過渡期にはいくつ物壁にぶち当たり、それを破っていかなければいけない。 上っ面だけを見てブーブー言うのは簡単だ。でもさ、上っ面だけじゃなく本物になった姿を見たいとは思わないか?。見たいのであれば僕らは一時の悔しさで文句など言わず、しっかりと試合を見て精一杯のサポートをして行く。今はそれが大事な時期なんじゃないかと思う。
選手達も迷い苦しみながら挑戦をしているのだから。
浦和 0-3 名古屋