クラブ法人化10周年記念試合と言う事で国立で試合を開催する甲府。ある意味、記念試合ならそれこそ小瀬でやるべきじゃないかなんて思いつつもアウェーのはずの試合をホームでやって頂けるのは助かります。
国立は浦和のホームですから。
掛値なしの真剣勝負を終えた次の試合でへまをする訳にはいかない。相手の事情も多々あると思うけどこちらにも事情はある。まだまだ相手の事を試合前に考える余裕はない。勝ち点3を積み上げていくだけ。
スターティングメンバーは前節と同じ。GKに都築。DFは阿部、闘莉王、坪井。MFはCMFに啓太と長谷部、右に暢久、左に平川、OMFにポンテ。FWは永井と達也のツートップ。FWに関して言えばこの組み合わせが一番浦和に適しているだろう。永井には何故か最後まで走れとか諦めるのが早いとかサポーターの文句も多々出てくるが、ワシントンに比べればかなり走ってるし前線での守備もこなしているけどな。そろそろポストプレーヤーを盲目的に欲しがる事をやめて見る目を変えてみたほうが良いと思う。
試合は、得点差以上に肉薄していた様に感じる。先制点を早い時間帯に奪った浦和は様子を見ながら相手を受ける様な展開。甲府は短いパスワークを駆使し展開を作るもパスワークを意識しすぎてか押し込むほどの勢いを作れない。ただ、全体的に両チームとも立ち上がりは微妙だったかと。
大木監督が試合後のコメントで名前を挙げて批判していた藤田。埼スタでの甲府戦を観てれば彼が甲府のエースである事は間違いない。試合前それを意識しながらスタンドから判別しやすい金髪頭に注目してみた。動きその物は豊富な運動量を活かし前線からDFラインまで縦横無尽に動いていた。ただそれが大木監督の意図する組織プレーにおける動きとは違ったと言う事か。確かに度々息切れ気味のシーンがあった様にも思うし決定的な場面に関与しているシーンもさほどなかった。中盤で試合をコントロールする事を意識しすぎたのか前回見た時の様な姿とはイメージが違っていた。大木監督としては攻撃でしっかり仕事をして欲しかったというところなのかもしれない。
そうこうしているうちにカウンターから2点を奪い前半を0-3で終える。ハーフタイムをこんなに余裕を持って迎えられるのと啓太のゴールとどっちが久しぶりなのだろうかと悩んでみたりしてみた。
後半は立ち上がりそうそうに甲府にファインゴールを奪われ、一気に緊張感が高まる。一瞬、03年長居スタジアムの出来事が頭を過ぎる。甲府の修正に立ち上がりはあたふたしていたものの徐々に落ち着きを取り戻し、とどめの4点目を奪い試合を決定づける。
サイドで優位を保てたのが多少のピンチを招いたものの試合のひっくり返されなかったポイント。特に左サイドは完全に圧倒していた。柏戦の後半から左サイドで起用され続けてきた平川。オフトに本来の右サイドバックから左にコンバートされポジションを掴んだもののアレックスの加入とギドの思惑で右に戻っていたがオフトに仕込まれたサイドのプレーはここに来て輝きを取り戻して来た。サイドを深く抉り決定的なボールを中に供給して行くプレーは中央の選手を助け、相手にとってはとても嫌な選手。怪我もありなかなか出番をつかめなかったが左右のサイドを器用にこなす特殊なユーティリティプレーヤーはこの試合の陰のヒーローだった。
甲府 1-4 浦和
Goal:#11達也x2、#9永井、#13啓太
P.S.1
甲府がこの10年で経験してきた事は波乱万丈。クラブその物が一時は無くなりかけた。そんなチームが国立であれほどの人を集め試合を行った事、少し感動しました。甲府と言うクラブも100年構想の結果の一つ。いいクラブになってきたなと思った。
P.S.2
大黒摩季のライブ最高でした。これだけで1500円の価値は充分にあり。「ららら」を生で聴けるなんて最高ですよ。