天気のいいG.W.の1日。
埼玉スタジアムに千葉を迎えて臨むホームゲーム。
前々節の川崎戦で止まったホームゲーム連続無敗記録も新たな記録を作るべく最初のゲームとなったこの試合。しかしながらホームゴール裏に緊張感はあまり無い。G.W.とあってか子供連れの方々も多くやはりゴール裏全体でかもし出す緊張感や殺伐とした雰囲気からは遠い。その緩んだ空気は試合後引き締められるのだが皮肉な話とも言える。今足りないのは相手を睨みつけ食らい突く餓えた狼の様な気迫。勝ちなれたなんて言いたくは無いが相手を睨みつけ戦う人は減ってるなと感じた。
選手達もアウェー鹿島での予想以上の好試合で緩みがち。何が何でも勝つんだと言う気迫を今年感じたことは無いな。
スタメンは、GKは都築。DFラインは右から山田、堀之内、闘莉王、坪井。中盤はダイヤモンドで真ん中底に啓太、右に阿部、左に長谷部、トップ下にポンテ。FWは2トップでワシントンと永井。攻守のバランスを取る為か伸二がスタメン落ち。ウォーミングアップ中にサブ組でボール回しをする伸二に怪我か？と気にしつつ連戦続きの中で少しでも休養を得る為であればある程度必要なサブかもしれない。
今回は試合開始から4-4-2のシステムで試合が進む。一番目に付いたのは、中盤の3人。阿部と長谷部と啓太の関係性。互いがバランスを取りながらポジションを変え前に出て行く者、DFのオーバーラップをカバーする者とお互いがバランスを取りつつもそれぞれの役割とこなすべき仕事をしっかりと受け渡しが出来ていた。選手間のコミュニケーションが上手く取れている。右サイドでは阿部が山田の攻撃参加とのバランスを取りつつ前に出る時は積極的に出て行くしいち早く守備にも戻ってくる。長谷部は、若干バランスを取る事を意識しすぎた感もあるが啓太が左サイドを駆け上がる際には中のフォローや闘莉王のフォローなど守備的なバランスを上手く裁いていた。啓太も左に右に真ん中にと前に出る時は出て、守備をする時は守備に徹する。3人のお互いの共通認識が上手くリンクしてきている。先制点も啓太の左サイドのオーバーラップから生まれたのもこの要因が強いと感じる。
今のチームの問題点はやはりサイド攻撃に尽きる。相馬の負傷離脱し4バックとなってからサイドを深く抉る様なプレーは皆無となった。左サイドは本職が不在、右サイドの暢久はポンテや永井との位置関係を気にしすぎ前に出て行くことは少ない。ボールを受けてもサイドを抉っていく事は無くペナルティエリア近くまで来ると突如として中に入って行き相手DFに囲まれ逃げのアリバイパスに終始する。この試合の先制点はいいケースとなる。啓太が左サイドでボールを受けるとゴールライン際でDFと1対1となり綺麗なまた抜きでライン際を突破し中に折り返しワシントンが去年の様なゴールを決める。一瞬、アレックスが帰ってきたかの様な綺麗な流れの中での得点だった。去年の攻撃を支えていたのがこのアレックスのサイドを抉っての折り返しからの得点だった。この事からもサイドを深く抉ってマイナスのクロスが効果的な攻撃となる事は明白。特にワシントンの様なポストにも個人技でもいける選手がゴール前に居るのであればなおさら。暢久などスピードを緩めてまでペナルティエリアの前で中に入って行く事を繰り返し失敗する事にいい加減気がついてプレーに幅を持たせたりポンテとコミュニケーションを積極的に図る事は出来ないのだろうか。ミドルシュートを打つ訳でもなく単に「やってますよ」と言うアリバイ的なプレーに徹している様にしか見えない。
後半失点直後の展開も解せない。多分ここがこの試合の肝だったと思う。相手選手が1人退場した後に注意力散漫となりカウンター一閃で水本に得点を奪われる。完全に集中しなければいけない所で集中できていなかった。今年はこんな失点が多すぎる。勝つ為にもう1点が必要になったホームチームと引き分けでも御の字のビジターチーム。過去のイメージからたかだか1人退場者が出たくらいでは千葉と言うチームの運動量は変わらないと思っていた。だがこの試合、得点し追いついた所で早々に逃げに入る。どう言う訳か千葉の足が止まる。足元へのパスを続け攻撃への積極的なランがなくなった。その為、圧倒的な攻撃を仕掛ける事が出来たのだが･･･ペナルティエリアを固めて来る。それに対し闘莉王を上げて攻撃を仕掛けるはずの浦和の動きも鈍い。いや前線の選手は動いていたと思う。永井やワシントンもどうにか崩そうとポジションを変え相手DFを崩そうとトライする。ポンテも右サイドを中心に打開を図るも相手DFに囲まれては何も出来ない。長谷部や阿部も飛び出してくるも相手の人数を崩すには至らない。こぼれ弾を押し込むべき選手が誰も居ない。相手のカウンターを意識していると見せようとするアリバイプレー。闘莉王もいつまでも中途半端な位置におり攻撃に行くのか守備がしたいのかはっきりしない。ペナルティエリア内で素直にターゲットとしてワシントンと共に徹すればいいものの左サイドで余計なプレーに終始する。左サイドで攻撃を作ろうとする姿勢はいいのだがいかんせん精度が悪すぎて話にならない。こんな状況の何処から僕らは勝とうと言う気持ちを見つけ出せばいいのかさっぱりだ。
また、オジェックの意図にまったく気がつかない。長谷部を下げ平川投入の意図。普通に考えれば左サイドで平川の突破力を生かしサイド攻撃の活性化だろう。それは闘莉王に前に行けと言う意思表示だ。それに気がつかない。その為、平川は完全に孤立しボールを受けることもほとんど出来なかった。何の為に入れたのか･･･。同様に永井に変えて伸二を入れたのも意味を成さなかった。
阿部･啓太・長谷部のトリプルボランチだけがこの試合の救いだったかもしれない。永井の頑張りもそろそろ成果として現れてくるんじゃないかと彼に関しては楽観している。それだけ今年の永井には今までと違う物を感じている。
GAME SCORE
浦和：１ ［27分#21ワシントン］
千葉：1 ［49分#４水本］
| STARTING ELEVEN |
|||
| GK | 23 | 都築龍太 | |
| DF | 2 | 坪井慶介 |
|
| DF | 4 | 田中マルクス闘莉王 | |
| DF | 20 | 堀之内聖 | |
| MF | 13 | 鈴木啓太 |
|
| MF | 17 | 長谷部誠 |
OUT→68分 |
| MF | 22 |
阿部勇樹 | |
| MF | 6 | 山田暢久 | |
| MF | 10 |
ポンテ |
|
| FW | 9 | 永井雄一郎 | OUT→80分 |
| FW | 21 | ワシントン | |
| SUB | |||
| GK | １ | 山岸範宏 | |
| DF | 3 |
細貝萌 |
|
| DF | 5 | ネネ | |
| MF | 19 |
内舘秀樹 | |
| MF | 14 |
平川忠亮 | ←IN68分 |
| MF | 8 |
小野伸二 |
←IN80分 |
| FW | 30 | 岡野雅行 | |
J League Division1 2007 SeasonRanking Leg.09
|
位 |
Team |
勝点 |
試合数 |
勝 |
分 |
負 |
得点 |
失点 |
得失差 |
|
1 |
ガンバ大阪 |
20 |
9 |
6 |
2 |
1 |
21 |
9 |
+12 |
|
2 |
浦和レッズ |
18 |
9 |
5 |
3 |
1 |
15 |
9 |
+6 |
|
3 |
柏レイソル |
17 |
9 |
5 |
2 |
2 |
14 |
6 |
+8 |
|
4 |
清水エスパルス |
16 |
9 |
5 |
1 |
3 |
13 |
9 |
+4 |
|
5 |
横浜F・マリノス |
15 |
9 |
5 |
0 |
4 |
18 |
10 |
+8 |
|
6 |
川崎フロンターレ |
15 |
9 |
4 |
3 |
2 |
16 |
10 |
+6 |
|
7 |
名古屋グランパスエイト |
15 |
9 |
5 |
0 |
4 |
13 |
9 |
+4 |
|
8 |
ジュビロ磐田 |
15 |
9 |
5 |
0 |
4 |
13 |
16 |
-3 |
|
9 |
ヴァンフォーレ甲府 |
13 |
9 |
4 |
1 |
4 |
13 |
15 |
-2 |
|
10 |
アルビレックス新潟 |
13 |
9 |
3 |
4 |
2 |
10 |
13 |
-3 |
|
11 |
鹿島アントラーズ |
12 |
9 |
3 |
3 |
3 |
9 |
9 |
0 |
|
12 |
サンフレッチェ広島 |
12 |
9 |
3 |
3 |
3 |
15 |
18 |
-3 |
|
13 |
ヴィッセル神戸 |
10 |
9 |
2 |
4 |
3 |
13 |
13 |
0 |
|
14 |
ジェフユナイテッド千葉 |
9 |
9 |
2 |
3 |
4 |
12 |
13 |
-1 |
|
15 |
大分トリニータ |
8 |
9 |
2 |
3 |
4 |
9 |
18 |
-9 |
|
16 |
FC東京 |
8 |
9 |
2 |
2 |
5 |
7 |
12 |
-5 |
|
17 |
大宮アルディージャ |
4 |
9 |
1 |
1 |
7 |
5 |
13 |
-8 |
|
18 |
横浜FC |
4 |
9 |
1 |
1 |
7 |
4 |
18 | -14 |
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